8月のある日のこと。真はいつもの場所でぼんやりとステージを眺めていた。

真「夢の、原点・・・・か」

ステージには誰もいない。つい先日プロデューサーと話したことを思い出していた。

自分がアイドルになりたくなった原点。

そうかも知れないとその時は軽く流したが真には実は別の答えが用意されていた。

「どこかで夢を叶えているかもしれないね」と答えたプロデューサー。

違う。多分彼女達は成功していない。彼女達はプロデューサーに出会っていない。

ボクはプロデューサーと出会った。だから、ここまで、来れた。

 

真「でも、分かってくれないんだよなー」

と、自嘲気味に笑いながら空を見た。

 

どんよりとした雲が覆っている。

 

「あ、あれ?」

 

夕立の前の独特の香り。水臭さが立ち込めてくる。

 

「うわー、は、早く事務所にもどらなくっちゃ!」

ポツ、ポツと来始めたなと思ったら遅かった。本格的に雨が振り出したので走って事務所に向かったのだった。

 

真「あーもう・・・すごい雨だったなあ。服もびしょ濡れだし・・・よっと」

 

「真?」

 

真「あっ、プロデューサー。」

 

「どうしたん・・・」

 

真「?」

 

「・・・ま、真!何でもいいから何か着ろぉ!」

 

真「え?一体なんで・・・」

 

真「・・・」

 

真「・・・あ・・・あ・・・き・・・」

 

真「きゃああああーー!」

 

バキィッ!

 

「ぐはっ!?」

 

ドサッ

 

 

 

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