−土曜日−

 

 

真「へへっ」

 

真はすでに楽しみで仕方なかった

 

真「楽しみだなー」

 

《明日はプロデューサーとデート!

 うぅー、早く明日にならないかな・・・

 あ、そうだ!明日はプロデューサーを驚かせてやろう!》

 

そう考えた真は明日に着て行く服を探した

 

《女性っぽい服装をすれば

 プロデューサーきっと驚くだろうなー・・・へへっ》

 

だが

 

真「・・・男物ばっかり」

 

真の父親は真を男に育てようとしたため

服も男系の物くらいしか入っていなかったのである

 

《もう・・・父さん、ボクはもう立派な女性なのにー!

 こうなったらボク自身で服を買いに・・・!

 あ、でも父さんにバレたら・・・うぅー!どうしよう・・・》

 

真は頭を悩ませていた

 

真「いつも通りの服装にしようかな・・・

  だめだだめだ!一生に一度もないチャンスだぞ、真!」

 

それは言いすぎな気がするが。

 

真「でも・・・打開策が見つからない・・・

  あぁ、こうしてる間にも時間が・・・うぅぅ・・・」

 

真は部屋をウロウロとうろつきはじめた。

 

真「明日はプロデューサーとの思い出作りなのに・・・

  こうなったらアイドルの衣装で!ってそれは目立ちすぎか・・・」

 

だんだん考えが暴走してきたようだ。

 

真「うぅー・・・どうしよう、

  ・・・最後の手段で母さんから服を借りるしか・・・」

 

真の母「私の服をどうするの?」

 

真「へっ?・・・うわわわわぁぁぁぁ!!」

 

考えが危ない方向に行く瞬間に

真の母がそれを静止した。

 

真の母「んもう・・・何やってたの?」

 

真「い、いや・・・なんでもないよ」

 

真の母「そう?何か随分と思い悩んでいたけど?」

 

真「う・・・」

 

真の母「まあいいわ。お風呂入ったから入ってらっしゃい」

 

真「あ・・・うん」

 

真は部屋を出て行った

 

真の母「・・・結構重症ね」

 

どうやら雰囲気で解るようである

 

《あんな重い足取り、あんまり見た事無いわねー。

 絶対悩み事隠してあるわね。

 まったく・・・隠さなくてもいいのに・・・ん?》

 

真が持っていた携帯が開いたままだった

 

真の母「あらあら。」

 

携帯を閉じようとした時・・・

ふとメールの内容が見えた

 

真の母「あら・・・この人ってあの子を・・・」

 

少しメールが気になり始めた。

 

《真・・・ごめんなさいね。》

 

悪いとは思いつつも、メールを読んでみた。

 

真の母「ふむふむ・・・ははあ・・・なるほどねぇー」

 

《んで、明日が待ち遠しくてとりあえず服を

 選ぼうと思ったけど男物ばっかりで

 どうしよう・・・って感じかな?》

 

どうやら真の悩みについて理解したようである。

それもそのはず

 

《私の服を借りるまでいくとはねぇ・・・これは

 この人にあの子ぞっこんって感じかな?》

 

あの言葉をきっちりと聴いていたのである

 

真の母「ふーむ・・・今の時間は・・・

    まだ余裕があるわね。」

 

真の母は何か決断したような顔をした。

 

真の母「少しサポート、してあげましょうかね ふふっ」

 

真の母は内心うれしそうだった

 

 

 

お風呂から上がった真に

 

真の母「真ー?ちょっと出かけてくるわねー」

 

真「あ はーい!」

 

真の母は家を後にした。

 

《こんな時間に何しに行くんだろう?》

 

真はそう考えたが、すぐに思考を切り替えた。

 

《はぁ・・・こんな時間じゃ服を買いに行く時間なんて無いし・・・

 あ、そうだ!母さんに頼んで・・・ってさっき出てったじゃないかー!》

 

真は頭をぶんぶんと横に廻し、そして落ち込んだ。

 

真「うぅ・・・普段着しかないよお・・・。

  でも今さらどうしようもないし・・・。」

 

真「・・・あ!そうだ!」

 

真はそう言うとキッチンへと移動した

 

真「プロデューサーのためにお弁当作ろう!

  そうすれば少しは思い出も増えるだろうし!

  よーしそうと決まれば、頑張るぞー!」

 

こういう事は慣れているのか、真は慣れた手つきで

お弁当を作り始めた。出来上がったお弁当は

冷蔵庫に入れて保管した。

 

真「後は服なんだけど・・・それだけはどうにもならないかな・・・」

 

《・・・もう寝ないと。明日は早起きしないと

 プロデューサーと長くいられないし・・・。》

 

真「はぁぁー・・・」

 

真はため息をつきながらも床に就いた。

 

《プロデューサー・・・ごめんなさい・・・》

 

真は別に何も悪いことはしていないのに心の中でプロデューサーに謝った。

こと特別な人となると感情が本当に起伏しやすい性格である。

 

 

 

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